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痛み止めロキソプロフェンとイブプロフェンの違い、効果・副作用を解説

1.ロキソプロフェンの効果と特徴
ロキソプロフェンは、「非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)」に分類される成分で、痛みや熱の原因となる「プロスタグランジン」と呼ばれる物質の生成を抑えることで解熱・鎮痛・抗炎症作用を発揮します。
ロキソプロフェンの最大の特徴は「プロドラッグ」と呼ばれ、体の中に吸収されてから活性型に変化して効果を発揮することです。
これにより、胃腸障害などの副作用を軽減することができます。
「第一類医薬品」に分類されているため、薬剤師が在籍している薬局やドラッグストアでしか購入できない点がややネックです。

2.イブプロフェンの効果と特徴
イブプロフェンも同じく「非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)」に分類され、「プロスタグランジン」の生成を抑制することで解熱・鎮痛・抗炎症作用を発揮します。
解熱・鎮痛・抗炎症作用をバランスよく発揮し、さまざまな痛みに使用されています。
イブプロフェン製剤は薬剤師のいない薬局やドラッグストアでも購入することができます。
副作用に違いはある?

ロキソプロフェンとイブプロフェンは同じ系統のお薬ですので、副作用に大きな違いはありません。
一番よく起こりうる副作用はやはり胃腸障害です。
プロスタグランジンは痛みや発熱の原因となるやっかいな存在ですが、いくつか種類があり、中には胃粘膜を保護する役割を果たしているものもあります。
ロキソプロフェン、イブプロフェンは、胃の保護に貢献しているプロスタグランジンの生成も抑制してしまうため、副作用として胃の痛みや不快感を起こすことがあります。
3.ロキソプロフェンとイブプロフェンを含む市販薬にはどんな種類があるの?
3-1. ロキソプロフェンを含む市販薬
・「ロキソニンS」
(12錠 メーカー小売希望価格:税抜648円)
配合成分はロキソプロフェンのみで、眠くなる成分が入っていないので非常に使い勝手の良い製品です。

・「コルゲンコーワ鎮痛解熱LXα」
(12錠 メーカー小売希望価格:税抜1100円)
解熱鎮痛成分「ロキソプロフェン」に加え、炎症を抑える「トラネキサム酸」も配合されています。
のどの痛みをともなうカゼに特におすすめの製品です。
こちらも眠くなる成分は入っていません。

・「バファリンEX」
(10錠 メーカー小売希望価格:税抜598円)
「ロキソプロフェン」に加え、胃を守る成分である「乾燥水酸化アルミニウムゲル」を配合し、胃への負担をさらに軽減しています。
胃の弱い方に特におすすめの製品です。
眠くなる成分も入っていないので仕事中などでも安心です。
 
3-2. イブプロフェンを含む市販薬
・「イブA錠」
(24錠/36錠/48錠/60錠 メーカー小売希望価格:税抜750円/1100円/1300円/1600円)
解熱鎮痛成分「イブプロフェン」に、さらに鎮痛補助成分である「アリルイソプロピルアセチル尿素」、「無水カフェイン」を配合することで強力な鎮痛効果を発揮します。
眠気が気にならなければ頭痛などに特におすすめの製品です。
 
・「エルペインコーワ」
(12錠 メーカー小売希望価格:税抜980円)
日本で唯一の生理痛に特化した鎮痛剤です。(2019年9月時点)
鎮痛成分「イブプロフェン」に加え、子宮や腸管の過度な収縮を抑える「ブチルスコポラミン」を配合することで、つらい生理痛に優れた効果を発揮します。
眠くなる成分も入っていないので使いやすく、つらい生理痛にはこれで決まりです!
 
・「リングルアイビー α200」
(12カプセル/24カプセル/36カプセル メーカー小売希望価格:1,180円/2,080円/2,850円)
1カプセル中に市販薬最大用量の200mgの「イブプロフェン」が配合されています。
有効成分がすでに溶けている液体inカプセルという特殊な剤形のため素早く溶けてよく効きます。
眠くなる成分も入っていません。
眠くなると困る方で、とにかくすぐにつらい痛みを抑えたい方に特におすすめの製品です。
※関連記事※ 解熱鎮痛剤って何が違うの?薬剤師が成分から市販薬を徹底比較!

4.あなたに合っているのはどっち?シーン別市販薬選び方

4-1. 症状別で市販薬を選ぶ
① 発熱が見られるとき
発熱を抑えたい場合には、ロキソプロフェン、イブプロフェンのどちらでも十分な効果が期待できます。ご自身の体に合うと感じる方を使用すると良いでしょう。
熱に喉の痛みをともなう場合は喉の炎症を抑える成分がさらに追加されている「コルゲンコーワ鎮痛解熱LXα」がおすすめです。

② 生理痛の場合
生理痛の場合もロキソプロフェン、イブプロフェンのどちらでも十分な効果が期待できます。
生理痛には子宮の過度な収縮を抑える成分も配合されている「エルペインコーワ」が特におすすめです。

③ 頭痛の場合
頭痛もやはりロキソプロフェン、イブプロフェンのどちらでも十分効果が期待できます。
頭痛には頭の重い感じをスッキリさせてくれる成分である「無水カフェイン」が配合されている「イブA錠」、「ノーシンピュア」などが特におすすめです。

④ 歯の痛み
歯の痛みに関してもロキソプロフェン、イブプロフェンのどちらでも同じような効果が期待できます。
ご自身に合っていると感じるものを選べば問題ないでしょう。

4-2. 悩み別市販の解熱鎮痛剤の選び方

① 胃への負担が心配な方
胃への負担が気になる方には、比較的胃に優しいロキソプロフェン製剤がオススメです。
特に胃が弱い方にはロキソプロフェンにさらに胃を保護する成分が配合されている「ロキソニンSプラス」、「バファリンEX」などがおすすめです。
 
② 眠くならないのが良い場合
市販の解熱鎮痛薬には、鎮痛補助成分として「アリルイソプロピルアセチル尿素」が配合されている場合が多く見られます。
この「アリルイソプロピルアセチル尿素」は鎮痛効果を高めるために、鎮静を目的として配合されていますが、もともと睡眠薬として使われているものであるため当然眠気が現れてしまいます。
お仕事や車の運転など、眠気が現れては困る場合は、「ロキソニンS」、「バファリンEX」、「リングルアイビー α200」などの鎮痛成分が単体で配合されている製品を選ぶと良いでしょう。
 
③ お子さんの場合
15歳未満のお子様の場合は、ロキソプロフェンやイブプロフェンが配合された市販薬は安全性が確立していないため、服用することはできません。
15歳未満のお子様には、「アセトアミノフェン」という鎮痛成分が配合されている製品を選びましょう。
15歳未満のお子様が服用できる市販の鎮痛剤には、「小児用バファリン」、「小中学生用ノーシンピュア」などがあります。

5.市販の痛み止めを飲んでも効かないときは?
残念なことに鎮痛剤の服用はとりあえず痛みを抑える対症療法でしかありません。根本的に疾患を治療することはできないのです。
痛みを抑える目的であれば、市販の痛み止めでも十分な効果が得られます。市販薬を服用しても痛みが改善しない場合や長期間痛みが続く場合は、何か別の重大な疾病が隠れている可能性も考えられます。
しばらく痛み止めを服用しても効果が感じられない場合は早めの受診を強くお勧めします。

6.まとめ
ロキソプロフェンとイブプロフェンは市販の鎮痛薬によく配合されている解熱・鎮痛・抗炎症成分です。
効果にそれほど大きな違いはありませんが、ロキソプロフェンの方が胃に優しい成分です。
イブプロフェンは入手のしやすさで勝っており、ロキソプロフェン製剤は薬剤師がいる薬局やドラッグストアでしか販売できませんが、イブプロフェン製剤は薬剤師がいない店舗でも入手できます。
また、市販されている鎮痛剤には単剤の製品だけでなく、鎮痛補助成分が配合されたものもあります。優れた効果を発揮しますが、眠気が現れる場合があるので注意が必要です。
最後に、鎮痛剤の服用はあくまでも対症療法であることも忘れないでください。
服用しても痛みが改善しない場合や、長期間痛みが続く場合は迷わず医療機関で受診しましょう。
 
<参考文献>
セルフメディケーション推進協会HP
・第一三共公式HP
・コーワ公式HP
・ライオン公式HP
・佐藤公式HP